スペースポート高知 第九回勉強会開催報告

2026年6月4日、スペースポート高知(SPK)第九回勉強会を開催しました。

今回は、「宇宙を実現する現場」をテーマに、ロケット打上げを支える安全管理、大学におけるロケット開発、そして自動車産業で培われたデジタル変革の知見など、多様な立場から宇宙産業を支える実践について学ぶ機会となりました。

1. 射場の役割と打上安全監理責任

第1部では、株式会社BUNJI GATEの櫛濱甚賢さんより、「射場の役割と打上安全監理責任」をテーマにご講演いただきました。ロケット打上げにおいて、射場は単なる発射地点ではなく、安全かつ確実な打上げを実現するための重要なインフラです。打上げに向けた安全監理の考え方や関係機関との調整、リスクマネジメントなど、普段なかなか知ることのできない射場運営の実務について、豊富な経験をもとにご紹介いただきました。宇宙輸送の実現には、高度な技術だけでなく、安全を支える地道な取り組みが欠かせないことを改めて実感する内容でした。

2. 大学ロケット打上げプロジェクトについて報告

続いて、一般社団法人スペースポート高知より、大学ロケット打上げプロジェクトについて報告を行いました。学生主体で進められるプロジェクトの活動状況や打上げに向けた準備、現地で得られた経験などを共有し、人材育成の観点からも大きな意義のある取り組みであることが紹介されました。実際のプロジェクトを通じて得られる経験は、次世代の宇宙産業を担う人材育成にもつながる貴重な財産となっています。

3. 「地球をつなぐ、未来のために。」

第3部では、トヨタ自動車株式会社 デジタル情報通信本部 デジタル変革推進室 主査の片岡史憲様より、「地球をつなぐ、未来のために。」をテーマにご講演いただきました。デジタル技術を活用した社会課題へのアプローチや、異業種との連携による新たな価値創出など、宇宙分野にも通じる視点が数多く紹介されました。宇宙産業は航空宇宙業界だけで成り立つものではなく、自動車やITなど幅広い産業との融合によって発展していくことを感じさせる内容でした。

今回の勉強会では、それぞれ異なる立場で宇宙に携わる登壇者から、現場で培われた知見や課題、そして未来への展望が共有されました。宇宙産業は、ロケットを飛ばす技術だけではなく、安全を支える仕組み、人を育てる教育、そして産業をつなぐデジタル技術など、多くの分野が連携することで成り立っています。

スペースポート高知では、今後もこうした現場の知見を共有し、地域から宇宙産業の発展につながるネットワークづくりと学びの場を提供してまいります。次回の勉強会もぜひご期待ください。