スペースポート高知 第八回勉強会開催報告

2026年3月18日、スペースポート高知(SPK)第八回勉強会を開催しました。

第七回勉強会の開催報告でもお伝えしました通り、現在スペースポート高知は研究活動の一環として「大学ロケット打上げプロジェクト」を推進しています。今回、第八回の勉強会ではプロジェクトに関連する内容が主となりました。

高知工科大学の学生団体「RaSK」活動紹介、大学ロケット打ち上げプロジェクトの検討内容の共有・議論、株式会社BUNJI GATEによる企業紹介の3点について要点をご報告します。


1. 次世代を担う学生が拓く道:高知工科大学 RaSKの活動紹介

冒頭は、高知工科大学の学生団体「RaSK(ラスク)」による活動紹介です。

RaSKは、学生自らがロケットの設計・製作・打ち上げまでを一貫して行う、ハイレベルな宇宙工学のプロジェクトチームです。今回の発表では、メンバーが入れ替わったりコロナ禍であったり変動要素が多かった中でどのような結果を出して経験を蓄積してきたかという活動歴や、燃焼実験の様子や改良ポイントなどのエンジニアリングのプロセスが共有されました。また、大学ロケット打ち上げに向けたスケジュールも提示されました。

彼らのような優秀な若手層が地方で育ち、様々な企業の支援を受けながら技術を磨いている事実は、これからの日本の宇宙産業、ひいては製造業全体にとっても極めて大きな希望です。


2. 「打ち上げ」を成功させるためのリアルな課題と戦略

続いて、現在進行中である「大学ロケットの打ち上げプロジェクト」に関して、事業WGと技術WGでの議論内容の共有と議論が行われました。

大学ロケットを実際に空へ揚げるためには、機体のハードウェア技術だけでは成立しません。

  • 法的規制のクリアや安全管理体制の構築
  • 発射場の確保と地域社会との合意形成
  • イベント企画の具体化と会場設営・導線確保

議論の場では、こうした非常にリアルで泥臭い、しかしプロジェクトの成否や安全管理に関わる重要事項について、活発な意見交換がなされました。 参加した企業関係者や有識者からは、リスクマネジメントや渉外活動における実践的な意見が出て、産学官が一体となってプロジェクトを前進させる、非常に濃密な時間となりました。また、今回のプロジェクトがスペースポート高知が長期的にも目指している「宇宙産業による地域活性化の礎」となる可能性についても言及されました。


3. 株式会社BUNJI GATEのビジョン

勉強会の締めくくりとして、株式会社BUNJI GATEによる会社紹介と、同社が描く宇宙ビジネスの展望が語られました。

発表では、同社のミッション・ビジョン・バリューやロードマップが示され、宇宙と地上をつなぐ宇宙文化拠点を創ることなどに言及されました。また、新たに2名、高度な専門性を持った非常勤取締役と社外取締役が加わったことが発表されました。技術的な点として、高頻度打ち上げに向けた洋上打上げの研究開発なども事業として推進されます。


この挑戦が、地域の、そして日本の競争力になる

今回の勉強会を通じて強く感じられたのは、宇宙開発が決して「どこか遠い場所の、巨大資本だけが行うもの」ではないということです。

高知という地から、情熱と論理的思考を武器に宇宙を目指す学生たちがいて、宇宙産業を事業としてスケールさせようとする企業がいる。この両者のシナジーは、地方創生、高度技術人材の育成、そして日本の宇宙産業の裾野を広げるためのロールモデルに他なりません。これらの挑戦は非常に魅力的な協業の可能性を秘めています。

今後も大学ロケット打ち上げプロジェクトに関連する発信を続けてまいります。ぜひ、皆さまの温かいご支援と、ビジネスパートナーとしての関心をお寄せいただけますと幸いです。


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